スコパ (トランプのルール)

基本情報

  • 使用カード:40枚
  • 人数:2人~4人, 6人
  • 時間:5分以上
  • 亜種:スコポーネ

スコパをやると花札やりたくなる。

勝ち負け

  • 先に11点取った人が勝ち

準備

  • 8, 9, 10の計12枚を抜く
  • A~7は数字通りの数、J=8、Q=9、K=10の扱い
    JQKがややこしいので、JQKを抜いてA~10を使う方が分かりやすい
  • 1人3枚ずつ配る
  • 場に4枚表向きで置く
  • 残りは山札にする
  • 最初の場札にK(10)が3枚以上出たら手札含めて全て配り直し
  • 最初のプレーヤーを決める(順番は反時計回り)
    2ゲーム目以降の最初のプレーヤーは、前回最初のプレーヤーの左隣
    (時計回りで最初のプレーヤーを変えていく)

進行(各プレーヤー)

  1. 手札から場に1枚出す
  2. 出したカードと同じ数字のカードが場にあれば、その場札を取る
  3. 同じ数字のカードが無く、複数の場札の合計=出したカードの数字、があれば、複数の場札を取る
    場札にAと5がある場合、手札に6があれば、A(場札)・5(場札)・6(手札)の3枚取れる
    場札3枚以上の合計でも可(場札A・3・6と手札K)
  4. 取ったカード(出した手札+取った場札)は自分の前か横に裏向きで置いておく
  5. 出したカードと同じ数字が場札にある場合は、複数場札は取れず、同数字の場札を必ず取らなければいけない
    場札にA・5・6があり、手札から6を出した場合は必ず6を取る
  6. 出したカードが、場の同数字、合計数字どちらも当てはまらない場合は、そのまま場に置いておく(場札になる)
    同数字、合計数字どちらかに当てはまる場合は、必ず場札を取らなければならない
  7. 場札を取るカードを必ずしも出す必要はない
    場札にA・5・Kがある場合に、手札に2・5・6があれば、2を出して場札を取らなくてもいい
    ただし、5を出した場合は場札の5を取らなければならず、6を出した場合は場札のA・5を取らなければならない
  8. 場札を取った結果、場札が無くなった場合(=スコパ)、取ったカードのうちの1枚を表向き・縦横向きを変えておく
    スコパ回数が得点となるため、分かるようにしておく
    コインなどでカウントするなども可
    ただし最終プレーヤーの最後の手札で場札が無くなった場合はスコパとならない
  9. 次のプレーヤーへ
    スコパの場合、次のプレーヤーは手札から1枚出すだけになる

進行(全員の手札が無くなったら)

  • 最初のプレーヤーから順に、山札から3枚ずつ取って手札にする

終了

  • 全員の手札が無くなったら終了
  • 場札が残っている場合は、最後に場札を取ったプレーヤーが残り場札を全て取る
  • 以下、5つの条件それぞれに合致するプレーヤーが点数を獲得する

点数獲得

  1. (carte:カルテ) 取ったカードが一番多いプレーヤーが1点獲得
    ただし最多枚数のプレーヤーが複数人いたら、誰も点を獲得できない
  2. (denari:デナリ) ダイヤのカードが一番多いプレーヤーが1点獲得
    ただし最多枚数のプレーヤーが複数人いたら、誰も点を獲得できない
  3. (settebello:セッテベッロ) ダイヤの7を取ったプレーヤーが1点獲得
  4. (primiera:プリミエラ) プリミエラ点を計算して、合計点が多いプレーヤーが1点獲得
    ただし最多合計点のプレーヤーが複数人いたら、誰も点を獲得できない
  5. (scope:スコペ) スコパ1回につき1点獲得

プリミエラ点

  • 7=21点
  • 6=18点
  • A=16点
  • 5=15点
  • 4=14点
  • 3=13点
  • 2=12点
  • 絵札(8~10)=10点

  • 取ったカードからそれぞれのスート(マーク)で一番プリミエラ点が高いカードを1枚ずつ出す
  • 4枚のプリミエラ点合計を計算する
  • スートが3種類以下なら計算できない(=0点)

オプション・ローカルルール

  • Aを出すと場札を全て取れる
    場札にAがある場合はAしか取れないとすることもある
    また、Aで取った場合はスコパを適用しないとすることもある
    ただし、場札がAの1枚のみでAを出せばスコパ適用とすることもある
  • (settanta) 7のカードを4枚集めたプレーヤーが1点獲得
  • (rebello) ダイヤのK(10)を取ったプレーヤーが1点獲得
  • (napola) ダイヤのAから3枚以上数字を並べて集めていれば点数獲得
    A~3なら3点、4までなら4点、・・・、全部なら10点(napoleone:ナポレオン)
    このルールを適用するなら、目標点を21や31などの引き上げる方がいい
    点数が何点であっても、ナポレオンを獲得したらそのプレーヤーの勝ちとすることもある
  • 11点以上が複数人出たら、一番点数が高い人が勝ち
  • 11点以上で同点が複数人出たら、前ゲームの点数から、今ゲームのカルテ・デナリ・セッテベッロ・プリミエラ・スコパを順に足していき、先に11点になったプレーヤーが勝ち
  • 11点以上で同点が複数人出たら、ゲーム続行
  • 目標点を15点や21点にする
    napolaなどを得点に取り入れるなら21ぐらいの方がいい
  • 手札(1枚)と場札の合計が15の組み合わせの場合のみ取れる
    この場合、手札と同じ数字の場札のパターンでは場札を取れない

メモ

イタリアでは人気のカードゲームで、元々のスコパ用カードが1~7と絵札3種(8, 9, 10)らしい。
なのでトランプでは絵札の代わりにJQKを使うが、慣れないと分かりづらい。
特に子供がプレーする際は、素直に8, 9, 10を入れる方がいい。

一応5人でも工夫すればできる。
最初の場札は5枚、最初の手札は各3枚、手札補充時に4枚取ればちょうどになる。
ややこしければ、手札を出した後に常に山札から1枚補充するようにすれば分かりやすい。
5人の場合に限らず、手番の最後に1枚補充する(必ず手札を3枚にしておく)のはありだと思う。

スコパはオプション・ローカルルール・派生ゲームが結構ある様子。
たぶん日本での大富豪的な位置で遊ばれているのだろう。
イタリア語のwikiには色々書いてあったが、自動翻訳では限界があるので、分かりやすいものだけ列挙。

計算が面倒ならプリミエラは外しても。でも、ありの方が7の取り方が変わってくるので楽しい。
7, 6は3倍、5~2は10+数字、Aは5の1点上、絵札は10点。
ゲーム中は7, 6, Aが高得点だと覚えておけば、とりあえずは困らない。
プリミエラはともかく、ゲーム中は合計10までの計算で済むので、小学校低学年の計算練習にどうぞ。

説明を省いたが、英語・イタリア語のwikiではディーラー(配る人)やディーラーの所作も書かれている。
ディーラーがカードを配る前に、右隣の人がカットする。
ディーラーの右隣から右回り(反時計回り)でカードを配り始る。
ディーラーの右隣のプレーヤーからゲームスタートする。
ディーラーは左隣に移っていく(時計回りで担当する)。

勝手な想像だが、このあたりは賭けで使われていた名残なのだろうと思う。
スコパに限らず、現代のカジノでもカード使うゲームはちゃんとルールが決まっているのかも。
「いや、知らんけど」(大阪あるある)

<トランプのルール一覧>